平成29年度 文部科学省 大学の世界展開力強化事業 採択プログラム (令和3年度終了)

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2018年11月21日−22日に大阪大学核物理研究センターで「Development of simulation by GPU for the study of quark-hadron matter at high temperatures and densities」を開催しました。

2018年11月21日−22日に大阪大学核物理研究センターで,「Development of simulation by GPU for the study of quark-hadron matter at high temperatures and densities」を開催し,ロシア極東連邦大学(ウラジオストク)などが参加しました。

【参画大学】
大阪大学,ロシア極東連邦大学、高知大学、九州大学、名古屋大学、JAEA(日本原子力研究開発機構), 西北師範大学(中国)

【具体的な活動内容】
本事業は、素粒子・原子核物理分野の重要でかつ難問である、超高密度・高温の極限状況におかれた物質の性質に関する議論を通して、当該及び関連分野で活躍できる人材育成を目的としています。今回は専門家による導入的な話を中心に大学院生による研究発表を交え、特に若手研究者にとって将来に渡って有益となる話題に関するワークショップを行いました。また、大阪大学が所有し共同利用に供しているスーパーコンピュータ利用のノウハウを得るため、サイバーメディアセンターからも講師をお招きし、スーパーコンピューターの有効な活用について、普段は聞くことのできない情報までも提供いただきました。
ほとんどの講演で1時間のゆったりした時間をさき、通常のワークショップでは期待できない質疑を行うことができました。若手からの質問も多く出され、そのいずれにもわかりやすくかつ発展的な助言・意見交換がなされました。若手の発表に対しては、専門家から将来への方向性についてのコメントもあり、彼らの研究にとって有益な機会となりました。

大阪大学と極東連邦大学の当該研究室とは以前より交流があったものの、今回のように、専門分野について導入かつ発展的な意見交換を行ったのは初めてのことです。ウラジオストクからは4名が参加ましたが、研究のみならずお互いの研究環境や社会情勢まで、フランクな意見交換によって今後の交流の発展につながる非常に良い機会となりました。中でも極東連邦大学の大学院生の一人は、先方の限られた資源の中でいかに最高効率の計算を達成するかという点で高度なアイデアと技術を独自に開発していることから、阪大が有する高性能コンピューターの利用により、格段の進展が期待できる機運を感じました。
本交流を今後も継続する一環として、1月末には大阪大学から3名の教員がウラジオストクを訪問し、先方の研究者、大学院生との交流を実施する予定です。

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