平成29年度 文部科学省 大学の世界展開力強化事業 採択プログラム (令和3年度終了)

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日露産学官連携に係るサンクトペテルブルク訪問

2019年11月18~20日、北海道地域コンソーシアムの活動の一環として、北海道大学より3名の教職員(北極域研究センター副所長・大塚教授、工学研究院・森准教授、HaRP事務局・ロマーエヴァ産学官連携コーディネーター)がロシアのサンクトペテルブルクを訪問し、北海道と同市との協力発展に関するワーキンググループ第3回会合に参加しました。また、サンクトペテルブルク国立大学国際関係学部の共催のもと、ワークショップを開催した他、寒冷地建築に関する意見交換会に参加しました。各日の実施内容の詳細は次のとおりです。

 

11月18日

北海道大学はサンクトペテルブルク国立大学国際関係学部と共催し、寒冷地ワークショップを開き、日露の大学教員とロシアの学生が積極的に意見を交わしました。

11月19日

(1)北海道とサンクトペテルブルクとの協力発展に関するワーキンググループ第3回会合が行われ、北海道大学は、北極域研究センターと工学研究院の寒冷地観測・海運・建築分野での日露北部地域への社会貢献、両国各地の今後の連携モデルとなり得る交流の実績について、ロシア側関係者に紹介しました。サンクトペテルブルク国立大学附属アジア経済研究センターのBelozyorov副所長は、HaRP事務局より案内を受け、同センターの活動、日本の大学やその他の団体との交流の展望について報告しました。

(2)一般社団法人北海道総合研究調査会及びサンクトペテルブルク国立大学建築土木大学共催で寒冷地建築に関する意見交換会が開催され、日本側の大学教員、北海道建設部の関係者、建設企業関係者、その他研究機関等の専門家が大学間交流や歴史的建造物の修復プロジェクトに関する意見交換を行いました。北海道とサンクトペテルブルクとの交流分野は寒冷地建築、観光、教育、文化、北極域研究開発など多岐にわたっており、HaRP事務局も大学関係者間の取り組みを支援してきました。

11月20日

(1)大塚教授は北極南極研究所(AARI)を訪問し、今後の共同研究やインターンシップの可能性について情報交換を行ったほか、同研究所の国立極地研究所(NIPR)及び株式会社島津製作所(Shimadzu Corporation)との連携についてヒアリングしました。

(2)北海道大学の訪問団は、サンクトペテルブルク日本センターとサンクトペテルブルク国立工科大学を訪問し、サンクトペテルブルクの研究教育機関と日本企業との連携事例についてヒアリングを行いました。その一つは、第2回日露産官学連携実務者会議でも紹介した、川崎重工業株式会社のKawasaki Robotics GmbH社とロシア連邦販売代理店Robowizard LLCがサンクトペテルブルク工科大学で開設した産学官連携のKawasaki Robotics Technology Center (KRTC) です。

今回のサンクトペテルブルグ訪問を通じて日露産学官連携のためのネットワークが強化されました。

寒冷地ワークショップの様子(11月18日)

北海道とサンクトペテルブルクとの協力発展に関するワーキンググループ第3回会合(11月19日)

サンクトペテルブルク国立建築土木大学で開催された寒冷地建築に関する意見交換会の参加者(11月19日)

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