2019年9月23日~27日に、北海道大学の教職員は、ロシア・サハ共和国ヤクーツク市を訪問し、北方の持続可能な開発フォーラム(Northern Sustainable Development Forum:NSDF)の一部のセッションに参加しました。また、北海道大学は、同フォーラム主催団体である北東連邦大学との共催でCold Lands Seminar及び円卓会議を開催しました。
9月24日の円卓会議では北海道大学北極域研究センターの杉本教授がCarbon Budget of Ecosystems, Cities and Villages on Permafrost (COPERA Project) について発表しました。同発表の案内はこちらをご覧ください。
9月25日に開催されたNSDFの全体会議のセッション4では、北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターの田畑教授が“People and Community in the Arctic: Possibility of Sustainable Development”と題する持続可能な開発に関する発表を行いました。さらに同日、北東連邦大学では円卓会議「世界冬の都市―連携の可能性―」(Winter cities of the world: opportunities for cooperation)が開催され、HaRP事業の産学官連携コーディネーター・ロマーエヴァ氏より、札幌市に事務局が置かれている世界冬の都市市長会の紹介がありました。円卓会議には複数の大学や地方自治体の関係者が約30名出席しました。
9月23日~27日に北東連邦大学との共催で開催されたCold Lands Seminarでは、日ロの人材育成における今後の連携基盤の構築を目指し、専門セクション参画者をはじめ、北方圏の経済・社会・先住民・環境・インフラ・地域間交流等の研究・教育に関わる次の北海道大学の専門家がロシアの大学・地方自治体・企業関係者の前で発表を行いました。北極域研究センターの杉本 敦子教授、Juha Saunavaara助教、大塚 夏彦教授、地球環境科学研究院のRam Avtar助教、メディア・コミュニケーション研究院のJeffrey Gayman教授、Tyrel Eskelson特任助教、スラブ・ユーラシア研究センターの後藤正憲助教等です。各セミナーの開催日、HaRP関係の発表者及び発表テーマはこちらをご覧ください。
本イベントを通じて、ロシア国会、北部各地の議会、モスクワ国立大学、サンクトペテルブルク国立大学、サンクトペテルブルク国立工科大学、ウラル連邦大学、シベリア連邦大学、チェリャビンスク国立大学、現地の大学・研究所、北極南極研究所、ロシアの企業、NGO、マスコミ等関係者との交流が促進され、今後の共同事業の可能性について話し合う好機となりました。
さらに、今回のNSDFへの参加を契機として、2019年10~11月にエカテリンブルグ・ノリリスク・サンクトペテルブルク各地でHaRP関連のイベントが開催され、人的ネットワークが拡大し、第2回日露産官学連携実務者会議(2020年1月31日開催)にロシア各地から多数の参加者(30大学・47名)を得ることへとつながりました。
NSDFの全体会議のパネリスト(9月25日)
Cold Lands Seminar参加者(9月26日)
Cold Lands Seminar発表者の様子(9月27日)