2018年5月18日(金)から20日(日)にかけて, 北海道大学学術交流会館及び京王プラザホテル札幌を会場として, 第1回日露大学協会総会(第7回日露学長会議)及び日露学生フォーラムが開催されました。
総会には, 日露大学協会加盟校である日本側21大学, ロシア側11大学の学長や副学長等をはじめとして, 日露の大学間交流に関心の高い大学や協賛企業なども集まり,計161名が参加しました。
日露学長会議は日露両国の大学間の交流推進を目的として2009年にスタートし, 現在までに6回開催されてきました。2016年12月の日露首脳会談の際に,両国の高等教育機関の代表の署名により,大学間交流強化のための「日露大学協会」設立についての了解覚書が締結されたことを受け,このたび,日露大学協会の初めての総会を開催することに至りました。
19日(土)の開会式では, 本総会主催校として共同議長の北海道大学名和豊春総長から挨拶があり, その後, 林 芳正 文部科学大臣, 堀井 学 外務大臣政務官, 高橋はるみ北海道知事, ファブリーチニコフ在札幌ロシア連邦総領事の来賓から挨拶をいただきました。その後, 総会のテーマである「日露経済協力・人的交流に資する人材育成の推進」に基づき,⽇露⾼等教育機関間の⼈的交流の拡充及び⽇露経済協⼒に資する専⾨家の育成についての講演が行われました。
20日(日)には, モスクワ大学のサドーヴニチィ学長から,日露学長会議とロシア学長連盟の歴史について,また,東海大学の山田学長から,東海大学とロシアの大学との学術交流の強化について,それぞれ基調講演が行われた後, 人材交流, 医療健康, 地域開発の3つをサブテーマとして分科会に加え,人文社会フォーラムを行い, 各大学のこれまでの実績や交流計画が紹介され, 今後の大学間交流の更なる推進に向けた議論が行われました。名和総長とサドーヴニチィ学長は,日露の大学間交流の新しい時代の幕開けという認識で一致し,今後は,両大学で協働し日露の大学間交流を先導していくことを約束しました。
総会の最後には, 分科会における議論や日露学生フォーラムの話し合いの成果を基に共同宣言が行われ, 「人材交流委員会」「学生連盟」「専門セクション運営委員会及び専門セクション」を設立すること, 若手研究者をはじめとする学術交流を進め, 異分野融合や産学連携を進めること, そして次回(第2回日露大学協会総会(第8回日露学長会議)は2019年にモスクワ大学のホストで開催されることが確認され, 名和総長とサドーヴニチィ学長が署名しました。
また,18日(金)及び19日(土)には,本総会の一環として両国の学生同士が直接交流することによる相互理解と友好関係の構築のため,日露学生フォーラムが開催されました。フォーラムには, 日露合わせて34名の学生が参加し, 意欲的かつ長時間に渡り, 日露の交流推進について討論しました。19日(土)の日露大学協会総会の中で行われた成果発表会では, 日露の学生代表が, 林文部科学大臣や在札幌ロシア連邦総領事館コレスニク領事, 及び総会参加の各大学の学長等に, 議論の成果を発表しました。発表の中で, 学生達からは, 学生の日露交流促進・課題解決のために学生連盟の設立が提案されました。成果発表に対する講評の中で, 林大臣及びコレスニク領事から高い評価を得ることができました。また,学生達は, エクスカーションやレセプション等でも交流を深めました。
日露大学協会総会の様子(動画を含む)は文部科学省ホームページ「今日の出来事」にも掲載されました。