4月26日（木），サンクトペテルブルク工科大学（ロシア連邦）で,第11回ロシア大学学長会議総会が開催され,日本から名和豊春北海道大学総長及び山田清志東海大学学長が出席しました。

ロシア大学学長会議は，1992年に設立されたロシア連邦の公的で権威ある組織です。代表者は，モスクワ大学のサドーヴニチィ学長で，700名以上のロシア国内の大学長等が加盟し，主にロシアの教育・科学の発展，国際化等に資する活動を行っています。今回のロシア大学学長会議総会には，日本側からの参加は北海道大学と東海大学の２校のみでしたが，プーチン大統領やロシア教育科学省のヴァシリエヴァ大臣が出席するなど，ロシア国内でもアカデミアにおける重要な会議として位置付けられています。

全体会では，プーチン大統領が演説を行い，大学が技術進歩のコアとなり，産業界と連携しながら地域経済の発展に貢献すること，ロシアの教育システム全体の質を向上させることに対する，大学への大きな期待を表明しました。また，モスクワ大学のサドーヴニチィ学長は，国際的な活動の１つとして「２週間後には日露の学長会議のために札幌を訪問する」と言及し，北海道大学での開催が予定されている第１回日露大学協会総会参加への意欲を述べました。

また、５つの分科会のひとつである「ロシアの大学の国際的な活動」には，５０名以上の大学関係者が出席し，大学ランキング，ロシアへの留学生受入れ推進，海外の大学との連携といった幅広いテーマで約１５名のスピーカーが発表しました。名和北海道大学総長は，文部科学省の「大学の世界展開力強化事業」で実施しているプラットフォーム構築プログラムをはじめとする日露大学協会の活動等について発表，また、山田東海大学学長は、東海大学とモスクワ大学の交流の歴史や同事業に採択された取組をはじめとする今後の発展について、発表し、それぞれ，日本の大学がロシアの大学と積極的に交流を推進していることをPRしました。

今回のロシア大学学長会議総会と，第１回日露大学協会総会を契機として，日本とロシア両国の高等教育機関の相互交流や友好関係が今後ますます深まることが期待されます。