平成29年度 文部科学省 大学の世界展開力強化事業 採択プログラム (令和3年度終了)

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「100+フォーラム」の参加を通じたスヴェルドロフスク州及びエカテリンブルク市との交流

2019年10月31日、北海道大学の訪問団(瀬戸口剛・大学院工学研究院長、渡辺典大・大学院工学研究院助教、ロマーエヴァ・マリーナ・HaRP事業の産学官連携コーディネーター)は、ロシアのエカテリンブルク市にて開催された国際展示会「100+フォーラム」に参加し、ロシア各地の建築・建設関係の専門家と意見交換を行いました。

「100+フォーラム」は、ユニークな建造物や高層ビルの設計、建設、資金調達、運営に特化した専門的な展示会であり、世界的な建築・建設業界の代表企業、ロシア連邦および地方当局、市町村長、建設分野の専門家、専門研究機関の代表者などが参加するイベントです。

同フォーラムの中で、ウラル連邦大学建築建設学部主催の“Creating a Comfortable Urban Environment – A Way to Improve the Quality of Life”セッションには、北海道大学の瀬戸口工学研究院長がパネリストとして出席し“Desirable High-rise Building Form Based on the Snow and Wind Tunnel Simulations for Winter Cities”をテーマに発表を行いました。瀬戸口工学研究院長は「新稚内駅再開発プロジェクト(JR駅舎と再開発ビル、高齢者住宅、道の駅が合築している新稚内駅)」の概要を紹介し、その実施に際して、日本最北端に位置する稚内市の厳しい気候に対応可能な、風洞実験を用いた風雪シミュレーションを行ったことについて説明しました。

また、ウラル連邦大学、ウラル国立経済大学、ウラル国立建築芸術大学等の現地の高等教育機関、日本語学校「ゆめ」、地方自治体、日露協会スヴェルドロフスク支部等の関係者等との交流を通じて、その後開催されたHaRP関係のイベントに参加を得ることとなりました。例えば、ウラル連邦大学の教員が2019年11月のノリリスク市でHaRP共催にて開催された“North for Work and Life”会議に参加した他、2020年1月31日の実務者会議では、地域レベルの日露産学連携型の人材育成事業として同大学附属FANUC-UrFU研修センター(FANUCがウラル連邦大学と提携して現地での技術者養成を進めている)の事例が紹介され、露日協会エカテリンブルク市支部代表が出席しました。

サンクトペテルブルク及びノヴォシビルスクに次いで第4位の人口を持つロシアの大都会エカテリンブルクと、鉱業や製造業が盛んなスヴェルドロフスク州との交流は、2017年に日本が毎年エカテリンブルクで開催されるロシア最大の産業博覧会「イノプロム」のパートナー国となったことや、HaRP事業に関わっている神戸市の3大学及びウラル連邦大学の地域間青年交流事業等の実績を積み重ねながら、さらに拡大発展することを期待します。

関連リンク:

「100+フォーラム」のHP(“Creating a Comfortable Urban Environment – A Way to Improve the Quality of Life”セッションの詳細、英語)

ウラル連邦大学のHP(本イベント記事リンク、英語)

北海道大学 都市地域デザイン学研究室HP「新稚内駅再開発プロジェクト」

 

「100+フォーラム」“Creating a Comfortable Urban Environment – A Way to Improve the Quality of Life”セッションにパネリストとして参加した瀬戸口・北海道大学大学院工学研究院長(写真右)

 

露日協会スヴェルドロフスク州支部長、ウラル連邦大学建築建設学部・経済経営学の教員と北海道大学の訪問団

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