2020年1月30日、筑波大学東京キャンパスにおいて「第2回先端技術協力セクション連絡会及び日露情報交換会」が開催されました。本イベントは2019年2月28日に開催された第1回の同会に続き、日露の先端技術教育に関する情報交換や、先端技術協力の活発化を目的として北海道大学のイニシアティブにより実施されました。第1回目の参加者は7名でしたが、今回は計60名(ロシア22大学3組織(NGO等)から36名、日本6大学7組織(企業・行政機関等)から24名)が参加しました。
先端技術協力セクションリーダー校・金沢大学の大谷吉生副学長の挨拶の後、以下の3つのセッションで計17名(日本側3名、ロシア側14名)の発表がありました。
- Advanced technologies in medicine and healthcare
- Advanced technologies and PPPs (public-private partnerships)
- Advanced technologies in research and higher education)
発表者は、主要な実績、日本側相手組織との取り組みの概要、今後の展望などを含む各大学における多様な活動を紹介するとともに、参加者が所属する大学等に連携の協力を呼びかけました。紹介された取り組みの内、特に次の事業や交流事例が注目されました。
- 先端技術協力セクションに参画している北海道大学工学研究院の渡慶次学教授と地球環境科学研究院のラム・アバタル助教のモスクワ国立大学との共同事業
- アルタイ国立大学と金沢大学のアルタイ地方の自生植物(薬草)の活用に向けた産学連携事業
- 株式会社テクノソリューションの(ロシア高等教育の最も発展した分野の一つである)IT人材育成における協力の提案と、その実現に向けた極東連邦大学、ノヴォシビルスクの大学との交流
- 北東連邦大学と株式会社ブリヂストンの連携事業
- モスクワ市立教育大学の筑波大学・近畿大学・東京外国語大学と連携している日本映像翻訳アカデミー(JVTA)株式会社との交流事業
- ウリヤノフスク州の青年起業家育成プログラムYouth Business Incubators(茨城県と交流開始)
大学関係者の他、日露の行政機関(経済産業省、JETRO、在日ロシア連邦通商代表部等)、ロシアに進出している日系企業、NGO等関係者も参加し、大学との連携に関する実績と2020年度に開催する行事・事業について紹介しました。今回の連絡会は、翌日に開催された第2回日露産官学連携実務者会議の参加者にとっての交流の場にもなり、先端セクション関係者と日露産官学の関係者間の交流の活性化にもつながりました。
関連URL:2019年2月に開催された第1回「先端技術協力」セクション意見交換会の開催報告はこちらをご覧ください。
先端技術協力セクションリーダー校・金沢大学の大谷吉生副学長の挨拶
第2回先端技術協力専門セクション連絡会・日露情報交換会の様子