北海道大学(HaRP事業)は,2020年11月20日(金)にモスクワ国立大学と共催で,オンライン会議「コロナ禍における日露国際教育交流の実践」を開催しました。
本会議は,コロナ禍において,対面による国際教育交流が実施できないなか,各大学がどのように日露間の国際教育交流を実践しているか,事例を共有・分析することで今後の日露国際教育交流のあり方を展望することを目的として実施されました。
本会議は,日露同時・逐次通訳の形で行われ,北海道大学横田理事・副学長,文部科学省高等教育局吉岡専門官の挨拶の後,日本側大学からは,新潟大学の山川准教授と長崎大学の高村教授による医学分野におけるロシアとのオンライン教育交流の取組について,また,近畿大学の松下特任講師による「ものづくり」分野における同様の取組についての発表がありました。続いて,北海道大学モスクワオフィス徳田特任講師が,オンライン教育推進に向けたロシア連邦科学高等教育省とロシアの大学の連携について紹介しました。ロシア側大学からは,モスクワ国立大学のRaevskiy准教授によるモスクワ国立大学のオンライン授業推進・入試実施の取組,北極圏国立農工大学Dranaeva国際部長及びウラル連邦大学Vysotskaya国際教育プログラム課長よりオンラインによる国際教育プログラム実施事例の発表がありました。また,ノヴォシビルスク国立大学(人文学部東洋学科のVoytishek学科長と三森講師),高等経済学院(国際経済政治学部東洋講座のStrizhak主任教授と地域研究科Vishnyakovaの研究科長),サンクトペテルブルク国立映画テレビ大学(生涯教育学部のZolotaryov副部長)より各大学の取組紹介が行われました。
その後の質疑応答・意見交換セッションでは,北海道大学モスクワオフィス所長の加藤教授がモデレーターを務めました。会議を通して,オンライン教育実施により,様々な地域から学生が参加できることや,教員・講演者の遠隔参加が可能となったという利点が共有されるとともに,参加学生間のコミュニケーション不足の解消,実習・実験授業のオンライン化の工夫,単位を伴う形でのオンライン教育実施の実現,といった今後の課題が明確になり,引き続きオンライン会議等にて議論を行っていくことになりました。最後に,南山大学の星野副学長,東京外国語大学の新井教授,北東連邦大学のKugunurov副学長,サンクトペテルブルク国立建築土木大学のPetrova国際部長より発表内容に対するコメントをいただき閉会となりました。
この会議には,日露の大学(日本側21大学,ロシア側30大学)から約130名が参加し,終了後には「有益な事例共有であった」「今後のオンライン教育実施の参考としたい」といった感想が寄せられました。
なお,本オンライン会議は,日露大学協会,日露地域・姉妹都市交流年事業行事としても認定され実施されました。
また,本オンライン会議の動画や発表資料については,以下からご覧いただけます。
横田理事・副学長の挨拶
モスクワ国立大学Raevskiy准教授の発表
モデレーターの加藤教授
本イベントの報道ぶり:
動画(YouTubeにリンク):
発表資料:
モスクワ国立大学(Alexander Raevskiy准教授)
ウラル連邦大学(Yana Vysotskaya国際教育プログラム課長)
ノヴォシビルスク国立大学(Elena Voytishek人文学部東洋学科学科長・三森 優講師)